犬が食べてもいい野菜アスパラガス危険と言われる理由を知ってますか?

犬とアスパラガス

アスパラガスは犬が食べても大丈夫な野菜です。

少量のアスパラガスを手作りご飯やドッグフードのトッピングなどに用いる分には、犬の健康に役立つメリットのほうが多い野菜でしょう。

実際にアスパラをはじめとした野菜が好きな犬は多いです。ですが、アスパラガスは犬に危険という説があります。

どうして危険と言われたりするのか、犬がアスパラガスを食べても大丈夫な理由も含めてアスパラガスについてまとめました。

目次

アスパラガスの種類

  • グリーンアスパラガス
    日光に当てられて育てられるのでグリーン色になる。やや苦い風味で栄養価も高い。
  • ホワイトアスパラガス
    品種はグリーンアスパラガスと同じもので、日光に当てられず土の中で育てられることで白くなる。苦味やアクがないが、栄養価はグリーンアスパラガスより低い。
  • ミニアスパラガス
    10cmほどの長さだが、品種や栄養価は普通のグリーンアスパラガスと変わらない。輸入ものに多い。

その他にパープルアスパラガスもありますが収穫タイミングが難しく市場にはあまり出回っていません。

アスパラガスはビタミンとミネラルが豊富なヘルシー野菜

アスパラガスは春野菜で、旬は5月から6月です。成分は水分がほとんどですが、ビタミンやミネラルはたっぷり含まれていて低カロリーな野菜でもあります。

また、アスパラガスには他の野菜にはないような栄養素も含まれていますので、犬のご飯に上手に取り入れてあげましょう。

犬が食べても大丈夫な野菜 アスパラガスの栄養素 成分

グリーンアスパラガスは犬の健康にどんな風に良いのでしょうか。

栄養価の高いグリーンアスパラガスの栄養素をもとに解説します。

アスパラギン酸

アスパラガスから発見されたアスパラギン酸は、スタミナドリンクなどにも配合される疲労回復物質です。

疲れた時に血中濃度が高まる乳酸をエネルギーに変える手助けをしてくれるので疲労回復へと繋がります。

免疫力アップや腎臓や肝臓の機能回復、血圧を低下させたり、リラックス効果でより深い睡眠へと導いてくれる物質です。

活発で運動量の多い犬や、老犬、睡眠障害のある犬に特に必要な栄養素です。

メチルメチオニン

胃の粘液の新陳代謝を促進して胃酸の分泌を抑えてくれる物質であることから、主に胃腸の病気に効果を発揮します。

メチルメチオニンは別名「ビタミンU」や「キャベジン」とも呼ばれ、胃腸薬でも有名なキャベジンという呼び名はメチルメチオニンがキャベツから発見されたところからきています。

胃腸薬の成分として使われている物質なので、アスパラガスのメチルメチオニンは天然の胃腸薬と言えます。

犬が胃腸炎などを起こしたら加熱したアスパラをミキサーなどで野菜ピューレにして、少量与えてあげるのも良い方法でしょう。

ルチン

活性酸素を除去してくれる働きから抗酸化作用、血管を強化してくれる働きから高血圧や動脈硬化の予防、利尿の作用によりむくみや冷えの解消などの効果があります。

血液は摂取した栄養素を運ぶ要の存在です。その血液が通る管である血管の強化は全ての犬に大切な要素ですね。

GABA

GABAは天然のアミノ酸のひとつで、主に脳の血流を良くしたり血圧の降下、肝臓や腎臓の機能を活性させる効果があり、その他リラックス効果やストレス解消効果などもあります。

昨今、様々なGABA入り食品が開発されているもGABAが健康に良く、生理活性作用が高いことに注目されているからでしょう。

特に注目したいのは、GABAの肝機能活性効果です。

犬の肝臓は栄養素の分解をはじめ、合成や貯蓄などの他、体に溜まった毒素を解毒したりと、さまざまな役割をこなす器官です。

アスパラガスをはじめ、GABAの多い野菜を普段から取り入れて犬の肝臓ケアを心がけてあげましょう。

ビタミン類とミネラル

アスパラガスには他にも、ビタミンA、ビタミンB1、B2、葉酸、ビタミンC、ビタミンEなどのビタミン類、カリウムや鉄などのミネラルとカルシウムと食物繊維も含まれています。

犬に必要な5大栄養素はタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルです。アスパラのビタミン類は豊富です。

肉にもビタミンは含まれますが、肉からだけでは摂れないビタミンをアスパラなどの野菜を与えることで補い栄養のバランスを整えましょう。

犬にアスパラガスが危険と言われる理由

アスパラガスが犬に危険と言われてきた理由は、植物の分類体系にあります。

旧分類体系(クロンキスト体系)ではアスパラガスはユリ科とされてきました。

ユリは犬に危険なため、ユリ科に属すると言われてきたアスパラガスも犬に危険と言わることになります。

また、旧分類法で同じくユリ科に分類されていた玉ねぎも同じく犬に危険な野菜です。

昔はアスパラガスも玉ねぎも同じユリ科に属する野菜という関連性があり、アスパラガスが犬に危険いうイメージに結びついたと思われます。

ですが、1990年代に新分類体型(APG植物分類体系)が登場し、アスパラガスはユリ科ではなくキジカクシ科に分類されることになり、21世紀の現在ではそちらが主流の分類法とされています。

獣医さんによる、「手作りご飯に作ってあげるならこの食材」というリストの、春野菜の欄にアスパラガスは入っています。

ですので、犬にアスパラガスを適量与えるのは大丈夫ですが、与えすぎると消化不良や嘔吐の原因になります。

少量をドッグフードのトッピング野菜にしたり、手作りご飯の素材としてに加えるようにしましょう。

犬にアスパラガスを与える方法

アスパラギン酸を含め多くの栄養素は穂先に含まれます。特にアスパラギン酸の効果を得たい場合は、穂先を細かくカットして与えるのが好ましいでしょう。

アスパラガス全体を与える場合は繊維が残らないように調理しましょう。

アスパラガスの繊維を上手に取る方法は、まずアスパラガスの先端と根本を持ち弓なりに曲げると、根本から5cmくらいのところでポキっと折れます。

その折れた根本の部分の皮だけを、ビーラーなどで白い部分が見えるまで剥くと簡単に繊維の処理ができます。

犬は人間より野菜の消化能力が劣るので、アスパラガスを根本まで与える場合は繊維の下処理をきちんとしてあげると、消化不良になりにくいです。

またアスパラガスのアスパラギン酸と、ビタミンB群やビタミンCは水溶性です。アスパラガスを加熱する際は茹でるのではなく、蒸したり炒めたり、グリルするなどすると栄養を損なうことなく犬に与えることができます。

ですが、リゾットなど汁ごと調理し与えられるレシピなら水溶性ビタミンの流出を気にする必要はないでしょう。

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まとめ

野菜は鮮度がおいしさのポイントですね。新鮮でおいしいアスパラガスを選ぶ5つのポイントは、

  1. 穂先がキュッと締まっていてしなびていない
  2. 根本の切り口がみずみずしい
  3. 濃い緑色をしていて鮮やか
  4. 茎が曲がっておらず真っ直ぐ
  5. 指で弾いた時に中が空洞のような音がしない

おいしいアスパラガスを手に入れて、愛犬にも食べさせてあげましょう!