【犬や猫の癌】食事は健康を取り戻すためにとても重要なポイントです

人間、犬や猫を含めて、私たち生物の体は毎日食べる食事で作られていき、健康的な食事から必要な栄養を摂り、体の免疫が正常に働いているうちは病気にならずに済みます。

癌細胞は健康な人間の体でも毎日5000個もできていて、その癌細胞を免疫細胞が攻撃してくれるおかげで健康でいられます。

ですが、免疫細胞が何らかの原因で癌細胞を殺しきれなくなった時、生き残った癌細胞がやがて塊の癌になってしまいます。

これは犬や猫でも同じ事が言えますから、免疫細胞をはじめとする体づくりのもととなる、食事の見直しは癌と戦うためにとても大切な要素です。

手術や薬などで癌をやっつけることが何よりも重要と一般的には思われていますが、そもそも癌になった原因、食事内容や免疫力などを見直さなければ根本的な解決にはなりません。

癌の治療に良いのは、高タンパク低糖質な食事と言われています。

また、体に栄養を入れるのも大切ですが、癌ができてしまった体の汚染物質を体外へ出すことも同時に考えなければいけません。

目次

水分を含む食事

癌は汚染物質を体内から排出するサインとも言われています。

農薬などの化学物質・人工添加物・防腐剤・食材に含まれる有害な重金属・その他体内に溜まった汚染物質を排出しなければなりません。

水分は体の中に溜まった汚染物質を体外へ排出してくれる大切なものです。

かといって、犬や猫に水をがぶ飲みさせるわけにもいきませんし、水分が大切だからと摂りすぎてしまうのも逆にいけません。

汚染物質を排出するために必要な水分は、食事からも摂取することが大切です。

猫ちゃんはあまり水分を摂らない動物なので、食事からの水分補給を特に意識してあげましょう。

ですから、ドライフードではなくウエットフード、もしくは手作りの食事で適度な水分を補い汚染物質の解毒を促しましょう。

ウェットフードの場合は、材料の品質が良く、人工添加物が使われていないものを選んであげてください。

また免疫力の多くは腸内細菌が鍵を握っていて、腸内細菌が善玉菌優位になることで免疫力が上がります。

便秘などで腸内環境が悪くなると、免疫力がさらに低下しますので、便秘を避けるためにも適度な水分補給を大切にしましょう。

良質なタンパク質が摂れる食事

犬や猫の主な栄養源でとなっているタンパク質(アミノ酸)は、質の良いものを与えましょう。

手作り食でなく、フードの場合は高いからと言って良い材料が使われているとは限らないのですが、安価なフードになると肉の質が良くないことがあります。

鶏肉ならささみが高タンパクなのは有名ですが、豚肉と牛肉ならば赤肉の方がタンパク質が豊富です。

また、エゾ鹿肉などは高タンパク低脂肪で、アミノ酸やミネラルバランスに優れているだけでなく、ビタミンBもその他の肉より豊富です。

鉄分や、青魚から摂れることで有名なDHAが豊富なのもエゾ鹿肉の特徴です。

また野生の肉であるため、成長ホルモン剤や抗生物質などを投与されていない点も、とても良質なタンパク質と言えるでしょう。

普通の肉に比べ入手が困難ですが、最近ではお取り寄せして犬にエゾ鹿肉を与える飼い主さんも徐々に増えているほど、その健康効果は注目されています。

エゾ鹿肉を使った無添加のフードなどもありますので検討してみるのも良いと思います。

良質な脂質が摂れる食事

動物の体は脂質をエネルギー源として利用できますが、癌細胞は脂質をエネルギー源として利用することが苦手と言われています。

良質な脂質が生物の体に良いことは、昨今のDHA、オメガ3ブームなどで有名になりました。

癌と戦うための体づくりには、良質な脂質も欠かせません。

中でもDHAやEPAがん悪液質の改善に効果があると言われています。

がん悪液質とは、食欲低下や癌に栄養を奪われることによる、体重減少・低栄養・消耗が徐々に進行した状態のことを言い、このような状態でも有効な栄養補給としてオメガ3は注目されています。

オメガ3の代表は、亜麻仁油・えごま油・しそ油・DHAやEPA(サンマやイワシなどの魚油)で、上述のエゾ鹿肉にも豊富に含まれています。

脂質は生物の体に欠かせない栄養素ですが、どのような脂質かはとても重要で、リノール酸などオメガ6の脂質は癌の成長と移転を助長する可能性があるとも言われています。

オメガ6の油で代表的なのはコーン油・ひまわり油・サンフラワー油(紅花油)・大豆油・ごま油などです。

獣医さんも、犬や猫の健康維持や闘病にオメガ3のサプリメントなどを勧めています。

サプリメントも手軽で良いですが、普段の食事に取り入れるのもとても有効な癌の食事療法と言えるでしょう。

野菜、果物、海藻

野菜、果物、海藻などを犬や猫に与えることには賛否両論ありますが、癌の食事療法に野菜などを取り入れて成功されている飼い主さんがいるのも事実です。

私個人の意見としては、野菜、果物、海藻などを取り入れることは、犬や猫の癌の食事療法としても有効だと思っています。

ビタミンや食物繊維による、免疫力強化、デトックス作用は捨てがたいものでもあるため、犬や猫に与えていい物の中から取り入れるメリットはあると思います。

いろいろな考え方があるので、絶対とは言えないのですが、

愛犬のためのがんが逃げていく食事と生活

今あるがんに勝つ! 手づくり犬ごはん

ナチュラル派のためのネコに手づくりごはん

(須藤動物病院院長 須崎恭彦著)

このような本を読み、ご自身なりに考察されてみるのも良いと思います。

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まとめ

家族である大切な愛犬や愛猫が癌になってしまったら、とても不安で心配な思いをされることでしょう。

ワンちゃんや猫ちゃんは飼い主さんが一番の頼りです。

健康な体を取り戻すための食事管理のヒントに、ほんの少しでもなったら幸いです。