犬や猫がキシリトールを食べてはいけないの?与えると危険な食べ物

Xylitol
オーラルケアやガムでおなじみの「キシリトール」ですが、壺ガムなどと呼ばれるボトルに入ったタイプのキシリトール入りガムを、小型犬が食べて亡くなってしまったことがきっかけで、犬が食べると危険な食べ物として一気に周知されました。

一説には、犬や猫にとってチョコレートより危険と言われています。キシリトールの誤食による中毒事故は年々増え続け、アメリカでは1年間に数千件以上も報告されているようです。

ガムなどは机の上などにポンと置いて忘れてしまうことも多々あり、そのガムを愛するワンちゃんや猫ちゃんが食べてしまったらと思うと怖いですね。そこで、キシリトールはなぜそんなに危険なのかを調べてみました。

目次

犬や猫にとってキシリトールは危険な食べ物

キシリトールは甘味料の一種ですが、糖類とは違い血糖値が上がりにくい甘味料です。

人間の体の中にキシリトールが入った場合、ほとんどが吸収されずそのまま排出されます。しかし、犬や猫の体にキシリトールが入ると、糖類と勘違いをしてインスリンホルモンという血糖値を下げるホルモンを、間違って分泌してしまいます。

犬や猫の体重の許容量を超えるキシリトールを摂取した場合、低血糖になってしまい、重度の低血糖になると命の危険さえあるのです。

犬や猫がキシリトールを食べたら起きる危険な症状

キシリトールを食べてしまった時に起きる症状は、おう吐、ふらつき、ぐったりしてしまうなどの虚脱、ケイレン、発作や発作などです。症状が進むと、肝臓に障害が出たり、こん睡状態や肝不全になってしまいます。

20個の粒ガムを食べた犬がしばらくして吐き始めて、こん睡状態になり、肝不全と診断されもう少しで命を落とすところだったという話もあります。ただ、半日経ってようやく症状が出てくるケースもあるようで、個体差や食べた量が大きく関係してくると思われます。

犬や猫がどのくらいの量のキシリトールを食べると危険?

実はキシリトールは自然界のいろんな食べ物にちょっとずつ含まれています。例えばイチゴやレタスなどが挙げられますが、レタスに含まれるキシリトールで考えた場合、体重1kgのチワワが2kgのレタスを食べないと致死量にはなりません。

自分の体重の2倍の重さの野菜を食べることを想像してみると無理だな・・・ってなりますね。キシリトールそのものが危険というよりは、精製されたキシリトールが危険といった方が良いかもしれません。

ガムなどに入っているキシリトールは精製して高濃度にぎゅっと凝縮されています。その凝縮されたキシリトールを1粒でも食べてしまったら、体重1〜2kgの犬や猫ならば体の許容量を超えるのは明らかです。

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まとめ

キシリトールの誤食による犬の中毒事故はこの10年くらいの間で増加しているようです。背景にはキシリトール入りのガムやキャンディーが多種類、販売されるようになり一般化したこともあるように思います。

飼い主さんは、もしかに備えてキシリトール入りのお菓子は、ワンちゃんや猫ちゃんの届かないところにしまいましょう。

散歩中の犬が、落ちていたガムを食べてキシリトール中毒になんてこともあるようですので、かわいそうな事故を防ぐためにも、人間が人間用の食べ物として捨てる時までしっかり管理したいものですね。